新型コロナウイルス感染防止に役立つ天然せっけん

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新型コロナウイルス

こんにちは。薬剤師のタコp🐙です。お薬のお話と40代からの子育てについて書いています。

今回は薬の話ではありませんが、新型コロナウイルス感染が広がり、日常で感染防止に役に立つ洗剤の情報です。

先日、「天然せっけんにコロナ抑制効果 北九州市のメーカーと広島大共同研究」(出典: 西日本新聞)というタイトルで天然せっけんの成分であるオレイン酸カリウムが合成洗剤成分であるラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウムと比較して新型コロナウイルス感染防止に高い効果を示すという内容の記事がありました。

詳しい内容は天然せっけんを主成分とする洗剤を製造しているシャボン玉石けんという企業と広島大学との共同研究で、一般的な天然せっけんにも含まれ、オリーブオイルなどに多く含まれる天然油脂が原料となっているオレイン酸カリウムの水溶液にウイルスを3分間触れさせたところ、感染力はほぼなくなった。一般的な合成洗剤の成分で同様にウイルスを抑制する場合、オレイン酸カリウムの約3~8倍の濃度が必要となることも分かっているとなっています。すなわち、オレイン酸カリウム(天然せっけん)の方が、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム(合成洗剤)より新型コロナウイルスの不活性化の効果が強いということです。

この企業では2008年から広島大と研究を重ねており、これまでにインフルエンザウイルスへの効果などを確認してきたことから、新型コロナウイルス感染防止にも高い効果があるのではないかということで実験が行われていたようです。

私たちからすると除菌ができるなどとCMしている合成洗剤のほうが菌の不活性化が強いと思いがちですが、少なくとも石鹸成分のほうがインフルエンザウイルスやコロナウイルスには効果が高いという結果になっています。

一方合成洗剤は合成洗剤のメリットがあり、安価に製造することができ、泡立ちやすく、汚れも落ちやすいことから、食器用洗剤もシャンプーも日用品売り場で販売している洗剤はほとんどは合成洗剤となっています。消費者庁のホームページによると、

合成洗剤とは、

  • 界面活性剤、または界面活性剤及び洗浄補助剤その他の添加剤からなり、その主たる洗浄作用が純石鹸分以外の界面活性剤の界面活性作用によるもの。
  • 研磨剤及び化粧品を除くもの

ということです。

界面活性剤という用語がでてきましたが、界面活性剤は、本来混じり合わない水と油をなじませ、汚れを落とす働きをします。天然せっけん(純石鹸)も合成洗剤も界面活性剤です。製造方法が異なり、化学的特徴が異なるため、区別されているものです。

界面活性剤の働き

合成洗剤はこの浸透作用が強いため、シャンプーでは皮膚の脂が過剰に落ちることによりかゆみが出ることがあるようです。天然せっけんは泡立ちが悪く、売っている商品が少数ですが、天然せっけんの良さを見直してみてもよいのかもしれません。

バブルガード「休めない人の、手洗いせっけん。」篇30秒
バブルガードのCM

我が家もアトピーなどの肌のトラブルがあったわけではないのですが、夫婦二人の生活の時から石鹸成分を主にしているものを使っていました。食器洗い洗剤やハンドソープと成分は同じなので大きなボトルで購入し洗濯洗剤を薄めて手洗いと食器洗いにも使用しています。新型コロナウイルス流行で薬用石鹼に変えるべきか、考えていたのでこの記事を見て安心しました。我が家で使っている天然せっけんの洗剤です。

新型コロナウイルス感染症対策のためにインフルエンザも減っているようです。この情報が参考になり、読者の皆さんの役に立てば幸いです。

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