私の予備校生時代

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人生

将来を予言するような大地震

高校3年生の1月、センター試験翌日の朝に大きな地震が起きました。阪神淡路大震災でした。少し横揺れがあったと思ったら、ものすごい縦揺れがありました。以前から東南海地震が起こると言われていたため、東南海地震が起こったのかと思いましたが、東南海地震ではありませんでした。テレビでニュースを見て、淡路島が震源地で神戸やその周辺は高い建物が倒壊したり、道路が寸断されて映画でしか見たことがない状況でした。

大きな地震ではありましたが、住んでいたところは建物の倒壊はなく、センター試験の自己採点と今後の出願校をどうするかを相談するために学校に行きました。クラスの人たちは地震があったことは気にしつつも、これから受験する学校を受けようとする熱気にあふれていました。私はといえば、全く目標としている点数に足りず、志望校から考え直す段階から始めなければなりませんでした。

大学入試の失敗、地下鉄サリン事件

センター試験で失敗し、当初の志望校に行けそうにない場合、私立大学に目指す方法はありますが、家庭の事情で行くことはできませんでした。同級生には国公立大学をあきらめて私立大学に行く人もいましたが、私は難易度を下げて国公立大学を出願することにしました。しかし、行きたかった大学に出願できず、モチベーションが上がらなかったというのもあり、結局すべて不合格になってしまい、浪人が決定してしまいました。国公立大学入試の合格発表が終わり、卒業式がありました。卒業式が終わり、一緒に過ごしてきた同級生ともこの日でお別れです。私も、推薦で進学する大学が決まっていた同級生とご飯を食べに行き、最後のお別れをしました。行く大学が決まった人は報告を行い、教室の黒板に思い思いにメッセージを書いていきます。その中で、この卒業式の前に発生した地下鉄サリン事件にちなんでか、サリンの化学構造式が書かれていました。まだ、インターネットが身近ではなかった時代に、入試で出る内容でもないのに、どこで調べてきたのだろうと思った場面でした。地下鉄サリン事件を起こしたのは新興宗教の信者たちで、全員私があこがれとしていた学校の出身者たちでした。これまでそのような学校に入学することを目的としてきた高校3年生の私は、大学入試では「勝ち組」であったのに、なぜ、反社会的な組織に所属し事件を起こしたのか、理解しかねるのでした。

予備校に通う

浪人が決定し、4月から予備校に通うことになりました。私は地方都市在住なのですが、予備校は都市部に行くと通うだけでも時間がかかり、勉強できなくなると思ったので、地元の小規模な予備校を選びました。この予備校で、高校時代に再会した同級生とはまた別の、一緒に中学受験した同級生と再会したのでした。浪人が決定してしまったことは残念でしたが、これから1年がんばるぞという気持ちになりました。

高校の先輩

その予備校には、高校の先輩もいました。その先輩は他大学の大学院を卒業されたにもかかわらず、医師になりたいということで、受験勉強をするために予備校に来ていました。彼は他の予備校生とはあまり交流せず、自分の聴きたい講義のみ聴いてあとは自習しているようでした。長期間受験勉強から離れても再び夢をかなえたいという先輩を見て尊敬する反面、私には真似できない、行くなら今しかないと思いました。

夏になり、夏期講習が始まりました。この夏期講習から、また、高校時代の同級生が予備校にやってきました。開業医の息子さんで、医学部に入学したのですが、志望校ではなかったので、在籍したまま志望校を目指すということでした。どこにも合格できずに予備校生になった私ですが、目指す学校が全然違うので、あまり何も思いませんでした。

高校時代は化学系に行くつもりだったのですが、予備校に行く間にインターネットが普及し始め、ITの時代と言われるようになってきたことから、時代の流れに乗っておいた方が将来の選択肢が広がると考え、情報工学の分野を考えるようになりました。その一方、資格を取れる学部も気になり、同じ将来の選択肢が広い医学部も考えるようになりました。

突拍子もないように見えますが、医学部はセンター試験が高得点を取れると合格する可能性が高くなり、他の学部は各大学の個別試験の割合が高く、個別試験の対策が必要になります。浪人すると早く合格したいと思うようになり、センター試験で高得点を取り、逃げ切れるところをどうしても探そうとしてしまうものなのです。

大学合格

予備校で1年間勉強し、第一希望ではなかったものの、国公立大学の情報工学科に合格することができ、入学したのです。将来は企業で技術者かプログラマーのような仕事に就こうと考えていたのですが、その考えを揺り動かすことが起こったのです。

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タコPのお薬のお話、40代からの子育て。

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