薬学部生時代(2度目の大学生)

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人生

2度目の大学生(工学部から薬学部へ)

浪人して、工学部に入り、医学部への未練がまだあって、大学に通いながら、医学部を受験し、医学部をあきらめて、薬学生になることを決めた私の自分史です。こんな人、あまりいないんじゃないかと思いますが、何も言わずに見届けてくれた両親にも感謝です。

前回の記事はこちらになります。

何度もまわり道をして、私は薬学部に入学しました。以前の工学部時代は自宅から通学していたのですが、今度は初めての一人暮らしになりました。合格発表から大学が始まる新年度まで一週間ほどしかありませんでした。すぐに入学手続きを行い、下宿先を探しました。たいてい下宿先を探すといえば、仲介不動産屋を通じて送迎してもらいながら探すのが一般的だと思いますが、他の大学は手続きが終わっていて、条件のよい下宿先はもうなく、時間にも余裕がありませんでした。そのため、学校が紹介している下宿先から探すことにしました。自分で大家さんに連絡し、一緒に来てくれている親の運転する車で見に行き、大学生活を送る為の下宿を決めました。

入学してからは工学部時代のような「何かが違う」という違和感はなく、楽しい学生生活が始まりました。かなり回り道をしたけれど自分が納得できるまで受験生をしたので吹っ切れた気はしました。人数は多くはありませんが、友人もでき、友人から個人塾のアルバイトを紹介してもらいました。

この個人塾は個別指導であったため、テキストもないので何を聞かれるか、わからないので大変でしたが、受験勉強がここでも役に立ちました。大学の講義は工学部時代はなかなか理解できずに苦労しましたが、薬学部の講義はわかりやすい内容のものが多かったと思います。

2年生以降は専門科目になり、午前中は講義、午後から実習(実験)の生活でした。大学生はカリキュラムに余裕があるイメージですが、3年生の前期(4~7月)まではほとんど講義、実習が埋まっている状態で、選択科目があって無いようなものでした。3年生の後期(9月~3月)は少し余裕ができましたが、薬局、病院に行って将来の就職の参考にするために仕事を教えてもらう実習があります。

就職を考える

実習は将来の就職を考える上で重要なターニングポイントになります。工学部を退学し、国家資格が取れる学部を目指すと決めた時から薬剤師の資格を生かした仕事をすると決めていたため、私にとっては実習は重要なものでした。

薬局実習は大学周辺の個人経営の薬局、病院の実習は自分の大学の大学病院になりました。実習先の薬局は地元の薬局にするか、大学周辺の薬局にするかを選ぶことができるのですが、地元の薬局で知り合いがいないため、大学周辺の薬局にしてもらいました。その場所はランダムで選ばれました。病院実習は自分の意思は関係なしに指定されてしまいます。

私の通っていた学校では大学院への進学率が高く、あまり実習に興味のない学生が多いようです。そのためか、病院実習では薬剤師免許を持っていないからと調剤室にも入れてもらえなかったのに対し、薬局実習では学生であることを来局する人たちに了解してもらったうえで薬剤師と同じことをさせてもらいました。この経験が薬局に就職することに決める最大の理由だったように思います。

4年生になり、卒業研究が始まりました。午前中は講義があり、午後からは研究室で与えられた課題に取り組みます。4年生の夏休みに就職は実家から通勤できるところにしたいと考え、地元に帰って数店舗の調剤薬局チェーンの内定をもらってきました。調剤薬局に就職する場合、薬剤師免許があれば採用するというスタイルだったので、内定をもらうのは比較的容易でした。工学部でしたら、こんな容易に内定をもらえることは、なかったと思います。いよいよ卒業を前に国家試験があります。

4年生になってすぐの頃に国家試験用の参考書を購入したものの、ほとんど参考書を開くことがありませんでした。4年生の12月に国家試験の模試がありました。国家試験の本番では65%の得点を取らないと合格できません。しかし、この時の模試では30%しか取ることができませんでした。国家試験の本番まで3ヶ月しかありません。ここから国家試験に向けて追い込みが始まりました。

年が明けると国家試験対策の予備校の先生が学校に出張して講義してくださいました。国家試験対策の講義を受けながら卒業論文を書き終えて、国家試験対策に専念できる環境になりました。もう時間がないため、国家試験対策の本を初めからたどっていくと間に合いません。

過去問が一定割合で出題されるということを対策講義で教えてもらったため、過去問を毎日解き続けました。毎年だれもができないような問題も出題されます、それにこだわるのは得策ではなく、できなくてもよいと思い、難しい問題にこだわるのはやめて、簡単な問題を取りこぼさないことに重点を置きました。

ここでも大学受験の勉強の仕方が役に立ったと思いました。大学受験では目標としていた大学は85%以上取らないと合格ではなかったけれど、今度は65%以上取れば合格できるのだから、よりたくさん間違うことができると思うと、気持ちが楽になりました。そして、3月になり、国家試験があり、その次の日に卒業式がありました。ここでも、自己採点をすることができ、おそらくギリギリ取れているのではないかという結果でした。卒業式は合格できているのか、少し不安な中、4年間お世話になった大学と友人たちとお別れをしたのでした。

今回の記事が読者の皆さんのお役に立てれば幸いです。

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タコPのお薬のお話、40代からの子育て。

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