子どもが夜中や休日に急に発熱——コロナやインフルエンザの流行期には特によくあることです。病院にすぐかかれないとき、自宅で使える市販薬を知っておくと慌てずにすみます。この記事では、薬剤師の私が、未就学児にも使える市販の解熱剤と自宅療養の備え、そして「市販薬でねばらず受診すべきサイン」を解説します。もともと新型コロナの自宅療養向けに書いた記事ですが、発熱の原因を問わず使える内容に更新しました。
子どもの解熱剤は「アセトアミノフェン」一択
大前提として、子どもの発熱に使える市販の解熱成分はアセトアミノフェンです。大人がよく使うイブプロフェンやロキソプロフェン、アスピリンは15歳未満には使えません(インフルエンザ時には特に危険です)。パッケージの成分表示で「アセトアミノフェン」と対象年齢を必ず確認してください。大人用の錠剤は量が多く苦味もあるため、子ども用に作られた製品を選びます。
薬剤師が選ぶ、子ども用解熱剤3タイプ
1歳から使える顆粒——ムヒのこども解熱鎮痛顆粒
イチゴ味で飲みやすく、体重・年齢に応じて量を調整しやすいのが顆粒の強みです。粉薬が飲める子なら第一候補になります。
3歳からの錠剤——小児用バファリンCⅡ
小粒の錠剤タイプ(1回3錠)。錠剤が飲めるようになった子には扱いやすい選択肢です。名前は「バファリン」ですが、子ども用はアセトアミノフェン製剤なので安心してください(大人用とは成分が違います)。
飲めないときの坐薬——こどもパブロン坐剤
1歳から使える坐薬タイプ。吐き気があって飲めない、ぐったりして飲ませられないときでも使えるのが最大の利点です。発熱時は嘔吐を伴うことも多いので、わが家では顆粒と坐薬の両方を常備しています。
あわせて、おでこや体を冷やす冷却シートもあると本人が楽になります。赤ちゃん用・こども用のサイズがあり、大きければ切って使えます。
解熱剤を使うときの考え方
熱そのものは体がウイルスと戦っている反応なので、「38度を超えたら必ず飲ませる」ものではありません。熱でつらそうで眠れない・水分が取れないときに、楽にしてあげるために使うのが解熱剤の正しい役割です。使用間隔(多くは4〜6時間以上)と1日の回数の上限は必ず守ってください。
市販薬でねばらないで——すぐ受診すべきサイン
次の場合は、市販薬で様子を見ずに医療機関へ連絡・受診してください。
・生後3か月未満の発熱(月齢が低いほど緊急性が高い)
・ぐったりして水分が取れない、おしっこが半日以上出ていない
・呼吸が苦しそう、顔色が悪い、けいれんを起こした
・発熱が3日以上続く、いったん下がってまた上がった
夜間や休日に迷ったら、子ども医療電話相談「#8000」に電話すると、看護師や医師から受診の目安を教えてもらえます。
子どもの薬は、体重や月齢で使える量が細かく変わります。買い置きする際は、お子さんの年齢を伝えてお近くの薬剤師・登録販売者に確認してもらうのが確実です。大人用の解熱鎮痛剤の選び方はこちらの記事で解説しているので、家族の常備薬づくりにあわせてどうぞ。


コメント