薬剤師の未来について

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薬剤師

こんにちは。薬剤師のタコp🐙です。来年4月から新しく薬学部が3校できるそうです。これで薬剤師国家試験受験資格のある6年制薬学部の大学が77校になります。薬学部に限りませんが、大学生を集めて地域振興をしようとしているのではないかと思えてなりません。大学生が増えれば地域は活性化するのかといえば必ずしもそうとは言えないのではないかと思います。地方都市は若い人が暮らしていくには不便な点があると思います。薬学部薬学科(6年制)の大学が日本全国に乱立する現状を踏まえてこれから大学に入学する学生さんたちが幸せに生きていけるにはどのようにすればよいか私なりに考察していきます。

薬剤師に挑戦するチャンスは増えているが・・・

薬学部の定員がますます増えて、薬剤師を目指したい学生にとって挑戦しやすくはなっていますが、一方で入学してから大学の講義についていけない学生が増えてきていると聞いています。大学の講義は大学受験で問われることとは違いますが、それでも講義についていくための学力さえもない学生がいるのは不幸なことと思います。決して安くはない学費を払って、薬剤師になるという夢を持って一人暮らしをしながら学校に通うも進級できず、留年してしまうとなると学生本人も親御さんもつらいことです。

国公立と私立の授業料の格差

その授業料ですが、2020年現在、国公立大学では入学時80万円~100万円、1年間の授業料が約55万円、合わせて350万円、私立大学では入学時200万円~260万円、1年間の授業料が180万円~220万円、合わせて1100万円~1400万円になるそうです。私立大学と国公立大学の授業料の差は3倍~4倍くらいですね。見かけの差だけでも大差がありますが、私立大学の場合は単位を取るための試験を受けるのに有料なところもあるそうで、試験に合格できないと何度も払わなければならないことになります。入学してみないと分からない料金もあり、実際の格差はより大きくなります。

卒業して未来はあるのか?

私立の場合、大学側も学校経営があるので学生の人数は必要でしょうが、医療系国家資格を目指す大学では、最後に国家試験の合格率の高さが学校の評価につながるため、結局留年させればいい、国家試験受験を延期させればいいと考えるのはどうなのでしょうか?授業料や生活費のため、多くの学生が奨学金を借りているそうです。昔からお金のない学生は奨学金を借りていたといわれればそうなのかもしれませんが、現代と比べると大学進学率が全く違います。

今の世の中で高校卒業の学歴で就職できるところが少ないです。いや、大学卒業でも就職が難しい場合もあります。そのため、国家資格の取得できる学部に人気が集まっているのですが、薬剤師もいよいよ供給過剰になってきています。いずれ新卒の薬剤師の初任給が下がってくることでしょう。これから入学して6年後現在と同じくらいの収入があるのかどうか怪しい状況です。現在でも本来なら病院就職を希望していたが奨学金を返すために給与の高いドラッグストアに就職したということがよくあるそうです。そのためなのか、入学定員は増えているのに、国家試験合格者は横ばい状態です。その分、不合格になっている学生が増えているということです。

せっかく6年間勉強したのだから、本当に自分の進みたい方向に進めるようにしたいものです。定員を増やして門戸を広げるのもいいかもしれませんが、進級させられない、国家試験に合格する可能性が低いからという理由で卒業できず、受けさせない学生が大量に出るくらいなら入学させないことを考えた方がいいのでしょうか?

大学入学時は早く進路を決めたいと思うものですが、入学すると思っていたところと違うとモチベーションが下がってしまう学生さんもいます。そのようなことは決して珍しいことではないので、進路変更がしやすい環境になってくれればと思っています。薬学部薬学科は6年制になり、薬剤師国家試験の受験資格を得るには他の学部より2年長く在学する必要があります。薬の研究者、学者を希望する学生であれば、理学部の方がいいかもしれません。進学する際にはよく考えて進学先を決めてほしいです。薬学部薬学科が6年制になったのは高度な知識が求められるようになってきたためです。調剤薬局や病院の場合、薬を棚から取るのが主だった時代から薬の効果を患者さんの状態を確認して判断できる能力が求められています。それは経験も必要なことなのであわてる必要はないと思いますが、そのような仕事であるということが頭の片隅にあればいいかと思います。

皆さんの意見がありましたら、お問い合わせフォームからよろしくお願いいたします。

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