「明け方までお酒を飲んでしまったけど、今日の健診は受けてもいいですか?」
健診の現場で、実際によく聞かれる質問です。この記事では、健診の前に飲んでしまったときにまずやること、検査値への影響、電話で伝えることを、薬剤師と臨床検査技師の立場からまとめます。
結論:そのまま行く前に、まず健診施設へ連絡を
自己判断でそのまま受診せず、まず健診施設に連絡してください。検査内容や飲酒量、今の体調によっては、日程の変更を案内されることがあります。
受けるか、延期するかは、自分だけで決めずに施設と一緒に判断しましょう。
飲酒は検査値に影響することがある
飲酒や、一緒にとった食事は、中性脂肪や血糖、肝機能に関係する項目など、一部の検査値に影響することがあります。特に中性脂肪は、直前の食事や飲酒の影響を受けやすい項目です。
ただし、どの項目がどのくらい変わるかは、飲んだ量や食事、体質などによって異なり、個人差があります。
健診は「普段の自分の状態」を調べるためのものです。前日に飲みすぎると、普段とは違う結果になり、結果を見るときにも飲酒の影響を考える必要が出てきます。
ビール1杯くらいなら大丈夫?
「少しなら大丈夫」とは一律には言えません。健診の種類や検査項目、受診する施設の指示によって対応が違います。
まずは健診の案内にある、飲食や飲酒の注意事項を確認してください。たとえば日本予防医学協会の案内では、前日の夕食はアルコールや脂肪分の多いものを控えるよう書かれています。案内に「前日は禁酒」などの指示があれば、それに従いましょう。
採血がある日は、体調も伝えて
飲酒した翌朝は、脱水気味だったり、睡眠不足や二日酔いで体調が悪かったりすることがあります。
脱水や体調不良があると、採血しにくかったり、採血の前後に気分が悪くなったりすることがあります。言いにくくても、飲酒したことや体調は採血の前にスタッフへ伝えてください。
電話で伝えること
どうしても今日しか受けられない場合も、受診前に健診施設へ電話して指示を確認しましょう。伝えるとよいのは次の4つです。
- 最後に飲んだ時刻
- おおよその量
- 食事をした時刻
- 今の体調
水は飲んでもいい?
健診の案内を最優先にしてください。採血だけなら少量の水を認めている施設もありますが、胃の検査などでは、水分の量や飲める時間に制限があることがあります。「水なら必ず大丈夫」とは限りません。
体調が悪いときは無理に向かわない
酔いが残っている、吐き気や強いふらつきがあるなど、体調が悪いときは無理に向かわず、施設へ連絡してください。酔いが残っているときは、車や自転車の運転もしないでください。
まとめ
- 明け方まで飲んだ翌朝は、自己判断で受診せず、まず健診施設に連絡する。
- 飲酒や食事は、中性脂肪など一部の検査値に影響することがある。
- 受診する場合は、飲んだ時刻や量、体調をスタッフに隠さず伝える。
健診の結果が普段の状態をきちんと表すように、前日の飲食や飲酒のルールを守ることが大切です。もし飲んでしまっても、隠さず相談すれば大丈夫。受診するか延期するかは、健診施設と一緒に判断しましょう。
動画でも解説しています。
※この記事は一般的な情報です。実際は受診する施設の案内を優先し、持病や服薬がある方は自己判断せず、主治医や健診施設にご相談ください。

